「迷宮百年の睡魔」森博嗣

女王の百年密室」の続編。サエバ・ミチルと相棒のウォーカロン(人造人間)ロイディが謎の島イル・サン・ジャックにたどり着く。女王,首無死体,一夜にして森が消え,海が消える。ミステリの様相を呈してはいるけれど,それよりもミチルとロイディ,女王との会話が秀逸。
生きているとは?
死んでいるとは?
人間と機械の明確な相違は?
四季の時にも出てきたが,人間はなぜ「眠る」のか。
起きている状態が異常な状態なのか?
首無死体の謎を解く過程でこれらのテーマに関する議論が交わされる。「百年密室」同様に傑作。
スズキユカ氏により今月末にコミックが発売される。こちらも買おう。