「死神の精度」 伊坂幸太郎

死神と6人の人間が織り成す短編集。死神の設定がおもしろい。死神は7日間で死亡候補者の人間を死に導くかどうかの判断を下す。「可」になれば8日目にその人間は死亡し、「見送り」になれば生きる。ただし、自殺や病死は死神の仕業ではない。さて、どんな人間に対して死神は「可」あるいは「見送り」の判断を下すのか。伊坂幸太郎は時間の判断を狂わせるのがうまいというか、時間軸の使いかたがうまい。ラッシュライフでも見られたが、様々なストーリーが平行して進んでいるかのように見えて、微妙にずれていたり。
一つ一つの話の余韻が素晴らしい。”死神の精度”では甘さを、”吹雪に死神”では笑いを、”恋愛に死神”ではこれでもかって切なさを、”死神対老女”では驚きを。短編集と思わず一つの長編として、一つ一つのストーリーをチャプタとして読んだ方がいいかも。友人から借りたものだが、買おうかなぁ。。。

久しぶりに青空。週末までがんばれ。